このところ鉄道模型(Nゲージ)、特に貨物列車にハマっている訳なんですけども、
その改造について最近少し思うところがある次第。
そもそもの発端は初めてコンテナ貨車を購入したときに遡りますが、貨物列車の醍醐味とも言える長編成を組んで走行した際に、線形や速度、編成の状態によっては
貨車が軽すぎて曲線や分岐で浮いたり
脱線してしまう訳なんです。
そこで、コンテナ貨車に積載する
コンテナの中に何か詰めて重りとすることを思いついて施工したわけなんです。
そのような訳で試行錯誤して誕生したのがこのコンテナたち。
一番上の一つだけ大きいモノが『試作型』
その下が『試作弐型』
その更に下が『初期型』
一番下が『後期型』
といった感じです。
◉試作型
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試作型 |
コンテナ内にアクリル樹脂を流し込み硬化。その後に鉛板を貼り付けたものです。
アクリルで底上げ(天井下げ?)してから鉛板を貼ることである程度重心が上がるのを抑えています。
工程が少なく材料も単純ですが、貼り付けただけの鉛板は輸送や走行の振動で脱落することがあり、そのための改良を施したのが『試作弐型』です。
◉試作弐型
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試作弐型 |
試作型と同様の工程で進め、最後の鉛板貼付け後に更にアクリル樹脂で包埋したものです。
樹脂で鉛板を包埋することで脱落しないようになっています。
しかし、最後に樹脂を流し込むための隙間を開ける必要があるために始めの樹脂注入を少なくせねばならず、必然鉛板の位置が高くなるために重心が高くなってしまいます。
◉初期型
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初期型 |
試作弐型で行った最後の包埋工程でエポキシ樹脂を使用したものです。
アクリル樹脂より強度があり、アクリルと逆で硬化時に数%膨張し密着するためにアクリルよりやや薄くすることが可能となりました。
そのために、包埋で鉛板の脱落を防ぎつつ重心を低く抑える事ができます。
◉後期型
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後期型 |
初期型で導入したエポキシ樹脂を鉄粉含有タイプにすることでそれ自身が重りとして作用するとともに重心を更に下げることができます。
工程としては最も複雑で、コストも最も高いことが難点です。
・後期型改
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後期型改 |
今まで初工程で使用していたアクリル樹脂も鉄粉含有タイプのエポキシ樹脂にすることで更に質量を増加させたタイプ。
質量は大きいものの重心はやや高めになるのが欠点ですが、材料の統一によって若干のコストダウンと加工単純化が利点です。
これらの施工により、Nゲージ模型としての質量は
満載コンテナ貨車2両=EF81電気機関車1両
満載コンテナ貨車2両+コンテナ2個=EH800電気機関車1両
というかなりヘビーな仕上がりになりました。
そして、コンテナ貨車20両の編成質量は1000gを超えるという結果に。
レイアウトによっては電気機関車側に牽引力増強の細工をしないと走行(主に登坂)できない事があるレベルというのは少しやりすぎた感がありますが(汗
また、やはり重心は上がっている様子で、常識的な速度で曲線を通過する分には問題ありませんが、分岐や曲線でやや高速過ぎたり車両設置/回収時に傾くと簡単に横転してしまうのは改善点といったところでしょう。
とまぁ、今回のこの施工で得られたことは多いので、それらをもとに改良できればなと。
目標としては『機関車側に特別細工しなくても登坂くらいはこなせる程度』の重量化に留めたいですね。
もちろん、当初の『軽すぎて浮き上がりや脱線する』を達成した上でね。
撮影:TEIMN
機器:iPhone6
レイアウト:ポポンデッタ秋葉原店